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高森明勅
2020.4.22 01:39皇統問題

旧宮家案VS女性宮家案?

皇位の安定継承を巡る議論には、様々な混乱や誤解がある。

旧宮家系国民男性の皇籍取得や女性宮家の創設それ自体が、
安定継承の為の対応策であるかのような錯覚も、その1つだ。
旧宮家案については改めて述べるまでもあるまい。

女性宮家についても、皇位継承資格が明治以来の「男系男子」に
限定されたままなら、殆ど意味を持たない。
女性宮家で授かったお子様は、男子でも女子でも「女系」なので、
前記の限定が維持されていたら、皇位を継承できないからだ。

従って、皇位の安定継承を巡っては、旧宮家案か女性宮家案
かという対立は、実は本質的な論点ではない。
そうではなくて、側室不在・非嫡出の継承否認の条件下で、
元々伝統でもない「男系男子」という限定を、いつまでも
維持するのか否かこそが、問われるべき核心だ。

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https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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